簿記検定

【商業簿記】簿記2級 連結精算表問題を解くためのコツ

約 27 分程度(目安)で読むことができます。

こんにちは。

平成28年~平成30年に日商簿記2級の試験内容が拡充されましたが、その中で同試験の難易度をあげた要因といわれてる連結精算表問題を解くための基本的な考え方、コツについて今回、考えてみたいと思います。

特に第151回の問3では連結精算表問題が出題されましたが、例年に比べると極めて難易度が高かったらしく様々な意見やコメントがTwitter等にて寄せられていました。

合格率も、10%前後、過去最低に迫る勢いとの情報も一部にありました。

それ以前の第3問の出題レベルであれば合格できた人が、涙をのんだという人も少なくなかったと予想されます。

当試験についてはもうどうしようもないのですが、別な見方をして、本問題は今後の日商簿記2級における連結精算表問題対策として難易度として頭打ちの対策問題として活用しようと思います。

ということで、今回は難問の連結精算問題を利用して『連結精算表問題を解くための基本的な考え方』についてまとめてみましたので、めげずに今後の学習の参考にしていただけると嬉しいです。

簿記2級の連結精算表問題とは

まず、連結精算表について簡単に説明しますと子会社など資本的に支配するグループ企業をもつ親会社が、個別の財務諸表とは別に親会社のグループ企業の財務諸表を親会社のものに一つにまとめたものといえます。

もう少しかみ砕いて表現すれば、複数に分散する親会社含むグループ企業を一つにまとめた仮想企業の財務諸表というとイメージしやすいのではないでしょうか。

そして連結精算表=財務諸表のため、その種類も企業単位の個別財務諸表と同じです。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書

強いて違いを言えば、細かさが違います。
個別財務諸表の損益計算書の売上原価は内訳が表示されますが、連結精算表の損益計算書の売上原価には内訳は表示されません。

次にこの連結精算表を作成する目的ですが、企業単位の個別財務諸表だけだと、親会社を中心とするグループ全体の財政状態、経営状態が把握できないため、把握できるようにすることが目的です。

活用例としてはお役所視点では親会社が経営状態をよく見せるために子会社に対し、過剰に商品を売りつけるなどの利益操作がないかチェックできる資料でもあります。

だいたい、これから、解こうとする連結精算書の概要については以上のような感じとなります。

それでは、次に簿記検定試験としての連結精算表を見ていきましょう。

簿記検定の連結精算表問題は基本的に次のスタイルで問題が出題される傾向にあります。

  • ①親会社と子会社間の資本関係、取引関係を示す資料が提示されます。
  • ②上記資料をもとに解答用紙の連結精算表の空欄を埋めていく。

それでは、ここから本題の「連結精算表問題を解くための基本的な考え方」について本格的に話を進めていきます。

最初に本記事の説明の上で土台となる基本的な考え方を提示させていただきます。

簿記2級の連結精算表問題を解く上での基本的な考え方

連結精算問題の解き方について紹介していきますが、その際の土台となる基本的な考え方について紹介します。
【ここがポイント-その1】、【ここがポイント-その2】、【ここがポイント-その3】と銘打って紹介します。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のことである!
    連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくための仕訳のことです。
    では連結会計上あるべき姿とは何かということですが、複数に分散する親会社含むグループ企業があたかも一つの仮想企業となり、その一つになった仮想企業の財務諸表ということになります。
    こうした考えによると連結会計上のあるべき姿にもっていくための仕訳とは、次のような仕訳であるといえます。
    親会社と子会社間で資本関係、取引関係がなかったことにするための仕訳であり、仮想的に子会社が消滅したと考えることから子会社目線の修正仕訳ともいえるでしょう。
  • 【ここがポイント-その2】個人株主分(非支配株主)のお金は別金庫(非支配株主分(純資産))に保管する!
    ここではイメージしやすいように親会社を身内、親会社以外の株主(株に詳しい人なら個人株主もこれに該当しますね。)を個人株主と表現します。
    子会社のもうけ(当期純利益)や子会社の純資産(資本金、資本準備金、前期末まで積み立てられてきた利益剰余金)について身内と個人株主で次のように仕訳します。

    • 子会社の個人株主分(非支配株主持ち分)
      もうけ(当期純利益)は通常の利益表記ではなく、非支配株主持分(純資産)に振り替える。
      純資産(資本金、資本準備金、利益剰余金)も同様に通常の表記ではなく、非支配株主持分(純資産)に振り替える。
    • 子会社の身内分(親会社分)
      もうけ(当期純利益)は通常の利益表記で行う。
      純資産(資本金、資本準備金、利益剰余金)も同様に通常の表記で行う。
  • 【ここがポイント-その3】支配獲得されてから毎年の連結修正仕訳で積み重ねてきた費用勘定は開始仕訳で利益剰余金として再登場させる!
    前期末までの連結修正仕訳の費用勘定はもうけと直接関係するため(収益ー費用がもうけ)、
    前期末までの連結修正仕訳の費用勘定は当期開始仕訳時に利益剰余金に振り替えて再登場させます。
    例を次に示します。

    • 積み重ねてきたのれんの償却累計額(費用勘定、借方)⇒利益剰余金(借方)へ振り替え
      償却された分、前期末までのもうけの積立金(利益剰余金)を減少させるというイメージになります。
    • 積み重ねてきた貸倒引当金繰入(費用勘定、貸方)⇒利益剰余金(貸方)へ振り替え
      貸倒引当金調整がなかったことにされたことにより取り消された費用分、前期末までのもうけの積立金(利益剰余金)を増加させるというイメージになります。

以上が連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方【ここがポイント-その1】、【ここがポイント-その2】、【ここがポイント-その3】となります。

以上の考え方を踏まえながら、本題の連結精算表問題を解いていってみます。

簿記2級の連結精算表問題の解法手順の全体像

まず、一般的な連結精算表問題の解法手順の流れを紹介します。

前述の連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方と一般的な連結精算表問題の解法手順の流れを事前にインプットしておくことは連結精算表問題の理解に必要不可欠だと考えていますので。

<一般的な連結精算表問題の解法手順の流れ>

  • ①支配獲得日の連結修正仕訳(開始仕訳ともいえる)
    ①-1 投資と資本の相殺消去
  • ②当期の開始仕訳
    ②-1 支配獲得日~前期末までの連結修正仕訳を集計しなおした開始仕訳
  • ③当期の連結修正仕訳
    ③-1 親会社が当期末で行うのれんの償却
    ③-2 親会社持分以外(例:個人株主)の当期純利益の振り替え
    ③-3 親会社間との利益剰余金配当の相殺消去
    ③-4 親会社間との取引の相殺消去
    ③-5 親会社間との貸し倒れ引当金の調整
    ③-6 親会社間との未実現利益の消去

以上が一般的な連結精算表問題の解法手順の流れになります。
それでは、サンプル問題 第151回 簿記検定2級 問3で上記解法手順の具体例についてみていきましょう。

第151回 簿記2級 問3 連結精算表問題の解き方

問題事前資料(資本関係、取引関係等)の確認

まず、今回取り上げるサンプル問題の資本関係、取引関係等の内容について確認しておきましょう。

内容は第151回簿記検定2級 問3の連結精算表問題事前資料を元に作成しておりますが、少し、説明用にアレンジしている点があります。
ご了承いただければと思います。

【資本関係及び取引関係図】

会社が全部で3つ。
それぞれの間で取引が行われているという前提。。。
例年の簿記検定2級では見られない条件ではないでしょうか(T_T)

【子会社S1の財政状況】

これは過去の出題傾向に近い出題の仕方ですね。非支配株主(例:個人株主)も含めた子会社の資本条件。

【子会社S2の財政状況】

100%子会社の資本条件ですね。

S1社と違ってのれん及び非支配株主のことは考えなくてよいですね。

資本内容はシンプルなので、この時点ではまだ、このS2社が問題の難易度に与える印象はそれほど受けませんね。

【連結(P社⇔S1社)間の債権債務残高及び取引高】

これは過去の出題傾向に近い出題の仕方ですね。
右左の値が一致していて、難易度についてそれほど、ここでは感じませんね。

【連結(P社⇔S2社、S1社⇔S2社)間の債権債務残高及び取引高】

そもそも論としてこの出題自体、過去の出題傾向とは異なっています。

この時点で、本問題の難易度が過去に比較してとても高いという考えが確証に変わった方も多いのではないでしょうか。

まだ、【連結(P社⇔S1社)間の債権債務残高及び取引高】と同様に右左の値が一致してくれていれればよいのですが、そうではなく、未処理計上があったり、子会社(S1社とS2社)間の取引あり、解答速報での解説にもありましたが、
賃貸資産受取家賃という見慣れない勘定科目がありとS2社資本形態はシンプルなのに、
行っていることは複雑。。。(-_-;

【その他条件】

過去の出題傾向に比べてS2社の単純ではない条件が、さらにこの問題を難しくしている。
S1社は過去の出題傾向に沿ったものと感じます。

以上が、同連結精算問題を解くために理解が必要な問題事前資料(資本関係、取引関係等)の内容になります。
今回、1つ増えた子会社のうちS1社は素直な印章の立ち位置ですが、S2社は曲者ですね( ̄▽ ̄;)

では、問題の条件は確認できたところで、

私が先に紹介した「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方【ここがポイント-その1】、【ここがポイント-その2】、【ここがポイント-その3】」と照らし合わせながら解き方をみていきましょう。

①-1 投資と資本の相殺消去

【開始仕訳(答えその1)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その2】個人株主分(非支配株主)のお金は別金庫に保管
    連結精算書では個人株主(非支配株主)の持分については「非支配株主持分(純資産)」として明確に区別して表示するのでしたね。
    なお、この非支配株主の持分は、子会社の純資産から親会社の持分を引いた金額になります。
    具体的には次の式で計算され、「非支配株主持分(純資産)」は36,000千円となります。
    (資本金+資本剰余金+利益剰余金)×(100%-親会社持ち株比率)
  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    連結修正仕訳では親会社と子会社を仮想的に一つの会社として見立てた財務諸表の作成に必要な仕訳でした。
    そのため、各会社の個別会計処理で行った投資と資本の仕訳がなかったことにするための仕訳を行います。
    さらに親会社の投資金額と子会社の資本(親会社持分のみ)に差額がある場合、のれん(資産)で処理します。
    のれんの例としては企業ブランドや企業の技術力など無形の資産などがあります。

【開始仕訳(答えその1)- S2社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。
先のS1社同様の方法で修正仕訳を行いますが、S2社ではS1社であった非支配株主について考える必要がありません。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    各会社の個別会計処理で行った投資と資本の仕訳がなかったことにするための仕訳を行うだけでOKです。

②-1 支配獲得日~前期末までの連結修正仕訳を集計した開始仕訳

【次の答え(開始仕訳)のために必要な計算- S1社用】

この上図の解答について解析してみます。
次の流れでS1社の開始仕訳の作成に必要な値を求めています。

  • 前期末時点の利益剰余金の残額
    (貸借対照表の利益剰余金の記載値)-(損益計算書の当期純利益)※上図参照
  • 支配獲得日から前期末時点までのもうけ(利益剰余金の差額)
    (前期末時点の利益剰余金)-(支配獲得日の利益剰余金)※上図参照
  • 前期末時点ののれん償却累計額
    (支配獲得時ののれん価額)÷ 償却年数×(支配獲得日~前期末までの年数)※上図参照

では、上で求めた『支配獲得日から前期末時点までのもうけ』及び『期末時点ののれん償却累計額』で開始仕訳を行っていきます。

【開始仕訳(答えその2)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その2】個人株主分(非支配株主)のお金は別金庫に保管
    上で求めた『支配獲得日から前期末時点までのもうけ』のうち、個人株主分(非支配株主)を非支配株主持分(純資産)に振り替えます。

なお、S2社は前期末時点で設立されていない、さらには100%子会社で非支配株主が存在しないため、次期移行の同修正仕訳も不要になります。

【開始仕訳(答えその3)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その3】過去の連結修正仕訳された費用勘定を開始仕訳で利益剰余金として再登場させる。
    上で求めた『期末時点ののれん償却累計額』を利益剰余金に振り替えることが修正仕訳となります。

上記を理解するための感覚として借方ののれん償却費は消費された費用にあたるため、その分、これまでの儲け(利益剰余金)が減ったととらえることができるのではと思います。

S2社は前期末時点で設立されていないので、のれん償却費はまだ発生していないため、修正仕訳は不要となります。さらには100%子会社でのれんが存在しないため、次期移行の同修正仕訳も不要になります。

③-1 親会社が当期末で行うのれんの償却

【当期の連結修正仕訳(答えその1)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    支配獲得時ののれんが残っている場合はのれん償却で処理します。
    この処理は、支配獲得時に発生したのれんの精算を複数年にわたって行うということですね。

③-2 親会社持分以外(例:個人株主)の当期純利益の振り替え

【当期の連結修正仕訳(答えその2)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その2】個人株主分(非支配株主)のお金は別金庫に保管
    先の『支配獲得日から前期末時点までのもうけの一部を非支配株主持分(純資産)へ振り替え』と同様の処理を当期純利益に対しても行います。
    ただ、『支配獲得日から前期末時点までのもうけの一部を非支配株主持分(純資産)へ振り替え』と異なる点として、貸方の非支配株主持分(純資産)は同じですが、借方のほうは非支配株主に帰属する当期純利益(損益計算書に出てくる項目)になります。

③-3 親会社間との利益剰余金配当の相殺消去

【当期の連結修正仕訳(答えその3)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

剰余金の配当については本問では行わないと明記されているので、修正仕訳は不要ですが、それでは、学習になりませんので、剰余金の配当が発生(子会社⇒親会社)した場合の修正仕訳の方法について触れておきましょう。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    子会社から親会社に剰余金の配当があった場合、それがなかったことにするための修正仕訳を行います。
  • 【ここがポイント-その2】個人株主分(非支配株主)のお金は別金庫に保管
    また非支配株主分(例:個人株主当)についても剰余金の配当がなかったことにするための処理を行いますが、非支配株主が受け取った配当は当期純利益同様、収益ではなく、非支配株主分(純資産)で計上されているので、修正仕訳においても、非支配株主分(純資産)の振り替え(減らす処理)を行います。

③-4 親会社間との取引の相殺消去

【当期の連結修正仕訳(答えその4)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    親会社との間の各種取引(売買、貸し借り等々)についてなかったことにするための修正仕訳を行います。

親会社との取引だけでなく、同じ子会社のS2社間との取引に対する修正仕訳も必要となるので注意が必要です。
あと、基本的に借方と貸方を入れ替える処理を行うのですが、問題の親会社と子会社間の取引関係図の左右は勘定科目の借方、貸方を意味するものではないので注意が必要です。

例えば、本問の場合、
【連結(P社⇔S1社)間の債権債務残高及び取引高】では

P社からS1社の欄に売上高、受取利息、S1社からP社の欄に仕入(売上原価)、支払利息がありますが、これを取り消すためにうっかり、そのまま、左側に仕入(売上原価)、支払利息、右側に売上高、受取利息と単純に左右入れ替えるようなことはしないようにしましょう。

ついつい、試験終盤になって疲労により思考能力が低下してくるとミスしやすい点だと思いますので。

【当期の連結修正仕訳(答えその4)- S2社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    S1社時と同様、親会社との間の各種取引(売買、貸し借り等々)についてなかったことにするための修正仕訳を行います。

S1社と違ってS2社の本修正仕訳には未処理計上、賃貸資産受取家賃の計算などの取り消し処理以外で別途、考えなければならない点があり、例年の親会社との取引相殺問題よりも難しくなっていたと思います。

また、S1時と内容が重複しますが取り消しのための仕訳は基本的に借方と貸方を入れ替える処理を行うのですが、問題の親会社と子会社間の取引関係図の左右は勘定科目の借方、貸方を意味するものではないので注意しましょう。

③-5 親会社間との貸し倒れ引当金の調整

【当期の連結修正仕訳(答えその5)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。
貸し倒れ引当金の調整については本問では記載がないので、修正仕訳は不要ですが、それでは、学習になりませんので、貸し倒れ引当金の調整が発生(親会社⇒子会社)した場合の修正仕訳の方法について触れておきましょう。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    親会社が子会社に対する売掛金、受取手形等に対して貸し倒れ引当金を設定した場合、それがなかったことにするための修正仕訳を行います。

解答の図を理解するための感覚として貸方の貸し倒れ引当金繰り入れはなかったことにされた費用にあたるため、その分、これまでの儲け(利益剰余金)が増えたととらえることができるかと思います。

③-6 親会社間との未実現利益の消去

【当期の連結修正仕訳(答えその6)- S1社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    前期末までのもうけがなかったことにする(利益剰余金を減らす)処理を行います。
    当期分では、もうけ(収益)そのもののがなかったことにする(売上原価を増やす)処理を行います。

なお、上記取り消し処理を行ったもうけはいずれも親会社の分なので、子会社の非支配株主(例:個人株主)についての仕訳は必要ありません。

【当期の連結修正仕訳(答えその6)- S2社用】

この上図の解答について「連結精算問題の解く上での土台となる基本的な考え方」をもとに解き方を解析してみます。

  • 【ここがポイント-その1】連結修正仕訳とは個別会計上の仕訳を連結会計上のあるべき姿にもっていくために必要な仕訳のこと
    親会社から子会社への土地の売却益がなかったことにする(親会社の土地の売却益がなかったことにする)処理を行います。

なお、上記取り消し処理を行ったもうけはいずれも親会社の分なので、子会社の非支配株主(例:個人株主)についての仕訳は必要ありません。

最後に開始仕訳の解答用紙への転記、その後の機械的計算

これまでの流れで開始仕訳及び当期の連結修正仕訳が完了したので、
後は同仕訳内容を解答用紙の連結精算表の修正・消去欄の借方・貸方に転記し、そして各勘定ごとの合計などを計算しながら順に空欄を埋めていけば、連結精算表の問題の解答は完了です。

このため、同転記作業については、ある程度、機械的に行える作業で、特別なテクニックなどは必要なく、丁寧かつ速やかに転記することが重要なため、この説明は割愛させていただきます。

ただし、あえて一点注意する必要があるとすれば、桁数などの転記ミス、時間不足による転記漏れがありえます、

こうなってはそれまでの仕訳成果は無に帰してしまうので、解答用紙を埋めきるまでは気を引き締めてかかりましょう。

その点を除けば、連結精算表の問題を解けるかどうかは開始仕訳及び当期の連結修正仕訳が完成させられるかにかかっています。

以上で連結精算表問題の解き方の説明を終了させていただきます。
お疲れ様でした(⌒ー⌒)ノ~~~

スポンサーリンク

-簿記検定

© 2020 やまぐーの資格ライフログ